「黄色いバス」の引退式

令和7年4月22日

3月29日、「黄色いバス」引退式典を実施しました。

3月29日、ベオグラード市及びベオグラード交通公社協力のもと、カレメグダン公園内にて「黄色いバス」の引退式典を実施しました。この「黄色いバス」(愛称「ヤパナッツ」(日本人の意))は1990年代の経済制裁で劣悪な状況にあった公共輸送力の復旧を支援するため、2003年に日本がベオグラード市に対して93台寄贈したものです。同バスは20年間にわたり市民の足として親しまれていましたが、2023年末に惜しまれつつ現役を引退しました。

式典では同バスを1台展示し、今村大使のほかシャピッチ・ベオグラード市市長とシャラツ・ベオグラード交通公社社長が参加しました。また、当日展示したバスはその後「公共交通愛好団体」に引き渡され、今後、児童の社会科見学などで活用される予定です。

今村大使は挨拶の中で、日本とセルビアの国民の歴史は140年以上の友好関係の歴史があるが、この「黄色いバス」はその供与以降「ヤパナッツ」として親しまれ、友好関係のシンボルとなったことや、ベオグラード交通公社に勤める整備士の方々による20年間のメンテナンスへの感謝の意を述べました。

同日、バス車内には「黄色いバス」が供与された2000年代前半の草の根・人間の安全保障無償資金協力先であったベオグラード市内の小学校5校の子供たちによる黄色いバスの絵を展示しました。また、会場内にてこれまでの二国間関係の協力に関するパネル展示を行ったほか、折り紙と書道のワークショップを開催しました。