大使館案内

2020/12/11

大使からのご挨拶

この度セルビアに着任し、12月11日にブチッチ大統領に天皇陛下からの信任状を奉呈しました。これにより、セルビアで正式に接受され、日本大使として活動を始めることになりました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

ベオグラードは実に37年振りの再訪です。外務省入省直後のイスタンブールでの在外研修の折に当時のユーゴスラビアの首都であるここベオグラードを訪れました。ドナウ川とサヴァ川が流れる緑豊かな美しい街であったことを思い出しますが、今まさにその光景を目の当たりにして感動しております。しかし、セルビアは、この間に大きな歴史の荒波を経験しました。90年代のユーゴスラビア解体、コソボ紛争などを経て、2006年に現在のセルビア共和国に至ります。

日本とセルビアは、モンゴル、中国、中央アジア、ロシア、トルコなどを挟んで9000キロ余り離れておりますが、両国間の友好親善はしっかりと根付いています。日本は、戦後、国際社会の支援と国民一丸となった努力により目覚ましい復興を果たしましたが、同じく90年代末以降に国を再興する運命を辿ったセルビアを、我が国はODA等を通じて親身に支援してきました。例えば、2003年に日本が無償供与した93台の大型バスは、今なおベオグラード市民の足として活躍しています。日の丸を掲げた黄色のバスは、日本の友情と共に市民を運んでいると言えましょう。また、90年代の旧ユーゴ紛争で混乱するこの地域にあって二人の日本人が活躍しました。当時、紛争解決に奔走した明石康国連事務総長特別代表と同紛争による200万人の難民及び国内避難民の支援に尽力した緒方貞子国連難民高等弁務官です。お二人の努力は、日本人に対する信頼感をセルビア国民に深く印象付けたのだと思います。

2018年1月の安倍総理大臣の日本の首相として初の訪問、2019年8月の河野外務大臣の日本外相として18年振りの訪問、同年10月のブルナビッチ首相の訪日(即位の礼)と近年両国間のトップ外交が活発化しています。また、セルビアは、EU、トルコ、ロシア等とFTAを締結し、地域の大規模市場へのアクセスも良いため、海外からの投資先として注目されており、日本企業の進出も加速しています。文化・芸術、スポーツなどの分野でも交流が盛んで、両国関係発展のポテンシャルは非常に高いと考えています。

このように良好な対日感情を有し、日本との関係発展が著しいセルビアで働くことが出来ますことは、有難いことですし、大変やりがいがあります。現在世界的なコロナ禍にあって国際交流も大きな影響を受けておりますが、その中にあって様々な分野で努力されている両国関係者の皆様のお役に立てるよう日本大使館員一丸となって努めていく所存です。皆様に身近な大使館を心がけておりますので、どうぞ気軽にお立ち寄り下さい。