大使館案内
今村大使ご挨拶
新年明けましておめでとうございます。本年もどうか宜しくお願い申し上げます。 本年は、米国を始め昨年の選挙結果を踏まえて成立した政権が、本格的に始動する年です。国際社会の分断は深刻ですが、ウクライナや中東で公正で持続的な平和が達成されることを強く期待したいと思います。 日本としても、志を同じくする国々と連携を一層強化し、ルールに基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化していくことが引き続き重要です。昨年は、そのような考え方に基づき日・セルビア間の連携に尽力した結果、特に人的交流が進展した1年だったと思います。日本から上川外務大臣や穂坂外務大臣政務官(いずれも当時)、JETROの大型ビジネス・ミッションを始めとする多くのビジネス関係者がセルビアを訪問し、セルビアからは経済3閣僚が訪日、さらに報道、学術、文化・スポーツ、観光といった様々な分野で人的交流が行われました。 本年は4月から大阪・関西万博が開会します。セルビアから一人でも多くの方が万博会場を訪れ、未来社会を先行体験し、日本の魅力に触れて欲しいと思います。また、セルビア・パビリオンでは、2027年のベオグラード認定博のテーマでもある“play for humanity”を発信すると聞いており、セルビアの現在と文化遺産について知る絶好の機会となるでしょう。本年はこうした大阪・関西万博の機会を活用して、政府間の対話、ビジネス・マッチング、文化交流を進め、セルビアとの連携を更に強化していきたいと思います。 ベオグラードのカレメグダン公園には日本への感謝の碑があります。これは、1990年代のユーゴ紛争で多大な困難を経験したセルビアに対して、支援を惜しまなかった我が国の先人たちの努力の証です。セルビアとの交流を進めるに当たってはこれを大切にし、両国民間の友情が更に強固なものとなるようにしたいと思います。 在留邦人の皆様の安全は引き続き当館の優先課題です。昨年は初めて安全対策協議会を開催し、在留邦人の皆様と意見交換させて頂くとともに、内務省から治安情勢についてブリーフィングを受けることが出来ました。大規模な災害や事故が発生した際の在留邦人の安否確認や援護で重要となる同省との協力を一層強化してきたいと考えています。 本年は巳年です。脱皮して成長する蛇は「再生と変化」を象徴していると言われます。本年、私たちは難しい課題に直面するかもしれませんが、それを乗り越えて更に大きく成長していく、そんな一年にしたいと思います。 本年が皆様にとって健康で実り多き一年となることを祈念しております。